コラム

ネットの情報を疑え!生保社員は本当に他社の死亡保険に加入するのか

おむすび
おむすび
こんにちは、おむすび(@omusubiz)です。 外資系コンサルティングファームに勤めているサラリーマンです。
ゆり
ゆり
ねぇこれ見て!日本生命の「みらいのカタチ 終身保険」は生命保険のプロから評判の死亡保険なんですって!

 

おむすび
おむすび
うーん正直なところ、この情報は信ぴょう性に欠けるなぁ
ゆり
ゆり
えっそうなの?どのあたりが?
おむすび
おむすび
順番に解説するね

 

記事の概要

冒頭で紹介した記事中では、生命保険会社で勤務している「生命保険のプロ」である生保社員200人に対して、「自身が加入している死亡保険」についてアンケートを取った結果を解説しています。

アンケートの結果から、日本生命の「みらいのカタチ 終身保険」がプロから最も評価される生命保険であるということを強く印象付けています。

すぱ郎
すぱ郎
プロも推奨する良い商品ってことじゃん
おむすび
おむすび
単純にその感想を持ってしまうことが危ないんだよ

 

生保社員は他社の死亡保険に加入するのか

おむすび
おむすび
生保社員が「他社の生命保険が良い」と言って加入するシーンを想像してみてほしいんだ

まず前提として生命保険というのは、自分の身体に万が一のことがあったときのための備えとして加入するものです。

加入者に万が一のことがあった場合には、まとまった額の保険金が加入者または加入者の遺族に支払われるため、保険会社側にとっては損失なわけで、万が一のことがなければ保険会社は、加入者が毎月支払う保険料の多くが利益になります。

こういった生命保険の特徴を理解した上で、保険会社の視点になって考えてみてください。

競合である他社(A社とします)の社員が、自分のところの生命保険に加入しようとしてくるわけです。

A社でも保険商品は扱っているので、A社社員がA社の保険商品に加入する場合は、おそらく福利厚生で保険料の割引なども受けられることでしょう。

それにもかかわらず、わざわざA社ではなく競合他社の商品に加入するという意味。

すぱ郎
すぱ郎
そら競合他社の社員からも選ばれる素晴らしい商品だって喜ぶやろ
おむすび
おむすび
これが家電製品だったらそうだろうね、でも保険商品というのはちょっと違うんだ

わざわざA社ではなく競合の保険商品に加入しようとする行動を保険会社はこう解釈するのではないでしょうか。

もしかしてこの社員は、自社(A社)で加入できないような身体的リスクを抱えていて隠しているのではないだろうか、、、

ゆり
ゆり
確かに!本人も保険商品を販売している中の人なら、そういうふうに疑われることも理解できると思うし、なおさら他社商品にわざわざ加入するメリットなんて無いのかも!

実は、保険会社に勤務している社員は、他社の保険商品なんて加入しないですし、自社の主力商品にすら加入しないんです。

すぱ郎
すぱ郎
えっなんで?
おむすび
おむすび
団体保険っていう割安の保険商品があるんだよ

そもそも、紹介した記事内の冒頭にある通り、保険会社で主力の保険商品があまり魅力的でないことを販売している社員が一番理解しています。

さらに保険会社では福利厚生として、社員専用の団体保険というものを用意していて、保険料が非常に安いのです。

そのため、通常保険会社に勤務する社員というのは、割安な社員専用の団体保険に加入するので、自社の主力商品に加入することも稀ですし、まして他社の商品に加入するなどということは無いはずなのです。

すぱ郎
すぱ郎
社員も他社保険に入りたくない、保険会社も他社社員には加入してほしくないって、、、
ゆり
ゆり
じゃあこのアンケートはいったい、、、
おむすび
おむすび
そうなんだ、このアンケート自体がそもそも怪しいんだよ

ここまで考えてみると、紹介した記事にあった「保険のプロが加入している死亡保険ランキング」なんて成立しない可能性が高いのです。

 

考えられる結論

おむすび
おむすび
考えられる結論は3つ
  1. 回答者の大半は加入していない
  2. アンケート回答者に偏りがある
  3. アンケート自体が公正でない

順番に説明していきます。

回答者の大半は加入していない

まず、アンケート結果の表をもう一度見てください。

生保社員が入っている生命保険ランキング

生保社員200人が選んだ商品のトップが16票です。

表示されている票数を足しても103票。

すぱ郎
すぱ郎
あれ、半分しかいない
ゆり
ゆり
100人近い生保社員のプロたちが、トップ10にランクインしていない他の無名の商品にバラバラに投票しているということも考えにくいし、、、
おむすび
おむすび
可能性としては、ランキングトップの16人を超える多くの生保社員が何も加入していない、だね

200人にアンケートを取った結果、加入者が多かった商品のランキングを発表しているので、加入していない人の情報はわざわざ出す必要が無いですよね。

ゆり
ゆり
でも重要な情報じゃ、、、
おむすび
おむすび
記事の作り手側の思いが介在している可能性があるよね。それから、回答者200人の属性に偏りがあった可能性もある

先ほど説明したように、基本的に生保社員は他社の保険商品に加入しにくい現状を考えると、200人それぞれが自社商品に投票している可能性だって考えられます。

アンケート回答者に偏りがある

そうなると次に想像するのが、日本生命の社員が回答者に多かった可能性です。

すぱ郎
すぱ郎
そうか、それなら日本生命の商品がトップになるな、、、ってそんなのあり?
おむすび
おむすび
ここまでが俗にいう印象操作というやつだね

前提条件など、発信者の発信意図に対して都合の悪いことはあえて伏せておくことで、読者に発信者の意図した通りの印象を抱かせてしまう手法を用いている可能性が考えられます。

アンケート自体が公正でない

そして、まず無いと考えたいですが、このアンケート自体がやらせだった可能性です。

これまでに説明した通り、そもそも生保社員は、自社の社員専用団体保険という非常に割安な商品があるのです。

多くの生保社員がそれに加入しているはずなので、このアンケートを実施する意図が疑われます。

意味のない結果になることは、やる前から見えていたはずなのです。

おむすび
おむすび
生命保険会社というのは、他の業界と比べても多くの広告宣伝費を使ってるんだよね、特にニッセイってよくメディアで見かけるでしょ
ゆり
ゆり
そういえば、TVCMとかYouTubeの感動ムービーとかニッセイだった!

日本生命は、メディアに非常に多くの広告宣伝費を投じて自社の宣伝をしています。

紹介した記事は、記事の最後に「女性セブン2019年7月25日号」とあるので、女性セブンという雑誌に掲載されていたことが分かりますが、日本生命の広告がしっかりと掲載されています。

こういった記事を書いてもらうために広告宣伝費が投じられた可能性もありますし、広告掲載してくれている日本生命に対して、女性セブン側がお礼の意味でこの記事を書いた可能性すら考えられます。

おむすび
おむすび
まぁどこまでいっても憶測の域を出ないんだけどね

 

ネットの情報を鵜呑みにしない

おむすび
おむすび
伝えたいことは、この記事や特定の相手を追求することじゃなくて、ネットの記事に書かれていることを鵜呑みにするのは危険だよってこと

気になることや知りたいことがあったら、すぐネットで調べて多くの情報を得られる時代になりましたが、ネット上にアップされているどの記事も人が作り上げたものです。

そこには少なからず人の意思が介在しています。

そのため、あなた自身がしっかりと見る目を養って、情報を鵜呑みにするのではなく、自分の頭で考えてネット情報の信ぴょう性を判断していくことが重要なのです。