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米国高配当ETF投資の答え|HDVとSPYDを組み合わせればセクター比率が最適化される

なおたろう
なおたろう
こんにちは、なおたろう(@naotaro_blog)です。 外資系コンサルティングファームに勤めているサラリーマンです。

このブログでは、サラリーマンが老後資金2000万円を貯めるために、お金に対する考え方やどのように稼ぎ、増やしていくかということを発信しています。

ゆり
ゆり
生活を今より少しでも楽にしたいと思って高配当株について調べていたんだけど、米国高配当ETFのVYM、HDV、SPYDが分散投資にはおすすめみたいね。
なおたろう
なおたろう
VYM、HDV、SPYDは、高配当ETFの代名詞みたいなものだね。
ゆり
ゆり
じゃあ、この3銘柄を買っておけばいいのかしら。個別銘柄をちゃんと選ぶには時間がかかりそうよね。投資は大事だけど銘柄選びにあんまり時間を掛けたくなくて。
なおたろう
なおたろう
VYMは、最近配当利回りが下がってきて高配当ETFとしての魅力が薄れてきているよ。僕なりの最適解があるから説明するね。

この記事では、投資の初心者があまり時間をかけずに高配当株投資をする場合の最適解を説明します。

特にこんな人にとって役に立つ記事になっています。

この記事を読んで欲しい人
  • 投資初心者で銘柄選びに時間をかけたくない
  • 将来の資産を大きくするのではなく、配当金で生活を楽にしたい
  • ある程度の利回りでしっかりと分散投資したい

結論をズバリ言うと、投資の初心者があまり時間をかけずに分散投資をしながら配当金で生活を楽にするには、米国高配当ETFのHDVとSPYDの2銘柄を組み合わせて買うことをおすすめします。

  • 米国高配当ETFとは何なのか?
  • HDVとSPYDの特徴は?
  • なぜHDVとSPYDの2銘柄を組み合わせると良いのか?

といったことを順番に詳しく解説していきます。

 

米国高配当ETFとは

米国高配当ETFとは、配当金を多く出す米国企業の株を組み合わせたETFのことです。

ETFは、単一企業の株ではなく、複数企業の株の詰め合わせのようなものです。

なおたろう
なおたろう
株式市場で自由なタイミングで売買できる投資信託みたいなものだよ。

一口にETFといってもたくさんの銘柄があり、それぞれのETFが独自の運用目的を持って企業の株を構成しています。

成長性のある企業の株を組み合わせたETFは、必然的に成長性のあるETFとなりますし、たくさん配当を出す企業の株を組み合わせたETFは、必然的にそのETF自体が高配当になるのです。

ゆり
ゆり
その米国高配当ETFの代表格がVYM、HDV、SPYDということね
なおたろう
なおたろう
そうだね。ただVYMは構成している企業のセクターはバランスがよく分散投資に向いているんだけど、肝心の配当利回りが下がってきているので、今はあまりおすすめできないかな。
ゆり
ゆり
でも、HDVとSPYDはセクターに偏りがあるんでしょ?
なおたろう
なおたろう
だからこそ、HDVとSPYDを組み合わせることをおすすめしているんだよ。HDV、SPYDのそれぞれの特徴を見てみよう。

 

HDV(iシェアーズ・コア 米国高配当株ETF)の特徴

HDVは、iシェアーズコア 米国高配当株ETFという商品です。

ブラック・ロックという会社が運用しています。

HDVは、財務状態が健全であり、配当金をしっかりと支払っている企業の株式75銘柄で構成されています。

HDVの構成銘柄の特徴として、「エネルギー」、「生活必需品」、「ヘルスケア」のセクターの割合が多いことが挙げられます。

HDVのセクター別構成比「組入上位10銘柄を見てみても、「エネルギー」、「生活必需品」、「ヘルスケア」の企業が大半を占めていることが分かります。

No. ティッカー 銘柄名 セクター 保有比率
1 XOM EXXON MOBIL CORP エネルギー 9.57%
2 VZ VERIZON COMMUNICATIONS INC 通信 7.04%
3 JNJ JOHNSON & JOHNSON ヘルスケア 6.27%
4 CVX CHEVRON CORP エネルギー 6.26%
5 PG PROCTER & GAMBLE 生活必需品 5.64%
6 WFC WELLS FARGO 金融 5.48%
7 PEE PFIZER INC ヘルスケア 4.77%
8 PM PHILIP MORRIS INTERNATIONAL INC 生活必需品 4.74%
9 KO COCA-COLA 生活必需品 4.55%
10 MRK MERCK & CO INC ヘルスケア 3.91%

組入上位の銘柄を見てみると分かりますが、どの企業も有名な老舗企業です。

成熟しきった企業は、利益を自社に投資するよりも株主に配当として分配するため、高配当になっていくのです。

そういった企業を集めているので、高配当が期待できますが、株価としての成長は、VTIなどグロース株などを含んでいるETFよりも劣ります。

ゆり
ゆり
だったらVTIに投資した方がいいんじゃないの?
すぱ郎
すぱ郎
配当金目的の投資なら、株価が上がることよりも配当金が減配しないことの方が大切なんだ。

配当金を目的とした高配当株投資の場合、投資対象銘柄の分配金(配当金)が下がっていかない(減配しない)ことが非常に大切です。

HDVの分配金の推移を見てみます。

HDVの分配金推移こグラフの通りHDVは分配金がほとんど下がっておらず、増配傾向にあるため高配当銘柄として非常に優秀なのです。

 

SPYD(SPDR®︎ポートフォリオ S&P500 高配当株式ETF)の特徴

SPYDは、SPDR®︎ポートフォリオ S&P500 高配当株式ETFという商品です。

ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズという会社が運用しています。

SPDYは、S&P500指数の採用銘柄のうち高配当利回り上位80銘柄のパフォーマンスに連動することを目標としています。

SPYDの構成銘柄の特徴として、「不動産」、「一般消費財・サービス」、「公共事業」、「エネルギー」のセクターの割合が多いことが挙げられます。

SPYDのセクター別構成比率
ゆり
ゆり
HDVのセクター別構成比率とは、全く違う傾向なのね。
なおたろう
なおたろう
そうなんだ。不動産が全体の20%を占めているという特徴があって個性的だよね。

次にHDVと同じように、組入上位10銘柄を見てみます。

No. ティッカー 銘柄名 セクター 保有比率
1 COTY COTY INC. CLASS A 生活必需品 2.24%
2 QCOM QUALCOMM INCORPORATED 情報技術 1.76%
3 XRX XEROX CORPORATION 情報技術 1.74%
4 TGT TARGET CORPORATION エネルギー 1.44%
5 EIG EDISON INTERNATIONAL 公益事業 1.44%
6 GIS GENERAL MILLS INC. 生活必需品 1.42%
7 KMI KINDER MORGAN INC CLASS P エネルギー 1.40%
8 F FORD MOTOR COMPANY 一般消費財 1.40%
9 ETN EATON CORP. PLC 資本財 1.39%
10 WDC WESTERN DIGITAL CORPORATION 情報技術 1.39%

組入上位の銘柄を見てみると、HDVとは違って個々の企業に均等であることが分かります。

すぱ郎
すぱ郎
セクターの構成比率だと不動産がトップなのに、各企業だとトップ10にも入ってないのか

SPYDも同様に分配金の推移を見てみます。

SPYDの分配金推移SPYDは、緩やかに上昇していて減配傾向ではないことがわかります。

なおたろう
なおたろう
SPYDも配当金目的なら優良な投資先になるということだね

 

HDVとSPYDを組み合わせたセクター別構成比率

ゆり
ゆり
HDVもSPYDもセクター別構成比率で比べると特徴が際立っているのね。
なおたろう
なおたろう
そうなんだ。だからHDVとSPYDを組み合わせて投資することで、セクターのバランスを取ることをおすすめしているんだよ。

HDVとSPYDに投資した場合、セクター別構成比率はこのようになります。

HDV+SPYDのセクター別構成比率
すぱ郎
すぱ郎
すごい!めっちゃバランス良く見える!
なおたろう
なおたろう
エネルギーや生活必需品などの割とディフェンシブなセクターもあれば、不動産や金融などの景気に左右されるセクターもあって、非常に分散されたポートフォリオが完成するんだ。

通常、綺麗に分散されたポートフォリオを組むには、個別の銘柄を買い集める必要がありますが、HDVとSPYDを組み合わせるだけでバランスの取れたポートフォリオになるのです。

そして、HDV、SPYDどちらのETFも配当金は年々増え続けています。

VYMも含めて年単位で配当金の推移を調べてみました。

VYM、HDV、SPYDの配当金の推移SPYDは、運用開始されたのが2015年と新しかったり、HDVもSPYDも暴落を経験していないという側面はありますが、どちらも増配傾向にあるため今後の配当収入も期待できます。

そのため、投資初心者が銘柄選びに時間を掛けず、配当金目的でしっかりと分散された投資をするなら、HDVとSPYDのETFを組み合わせて買うことが最適解となるのです。

高配当投資の最適解

投資初心者でもHDVとSPYDを組み合わせて購入するだけで、高配当投資で80点は取れる!

米国ETFには圧倒的低コストな銘柄がある

なおたろう
なおたろう
VYM、HDV、SPYDについて補足しておくと、これらのETFは高配当なだけでなく、圧倒的に低コストというメリットもあるんだ

ETFといっても数千種類もあるので、全ての銘柄を把握するのは難しいですが、運用の仕方として、大きくアクティブ型とインデックス型に分かれます。

これは投資信託と同様で、積極的に高パフォーマンスを目指すアクティブ型と、市場のベンチマーク(指標)の動きへの連動を目指すインデックス型の2種類です。

投資信託の場合、一般的にアクティブ型の方が手数料である信託報酬が高く、インデックス型の方が信託報酬が低いのです。

長期投資の場合、長い期間い渡って銘柄を保有することになるので、手数料の違いで最終的なリターンが圧倒的な差になることがあるため、インデックス型の方が実は高パフォーマンスということが言われています。

ETFでも同様で、アクティブ型とインデックス型があり、インデックス型の方が基本的に低コストです。

ETFの場合、投資信託の信託報酬にあたる経費のことを経費率と言いますが、もっとも低コストな銘柄だと経費率が0.03%といったものも存在します。

インデックス型投資信託のうち低コストで人気な銘柄でも信託報酬は0.1%程度はかかってしまいますので、経費率0.03%という数字がいかに低コストかということとが分かっていただけると思います。

高配当ETF3銘柄の経費率を見てみましょう。

VYM HDV SPYD
経費率 0.06% 0.08% 0.07%

この通り、0.03%まではいきませんが、どのETFも非常に低コストなのです。

米国ETFは、経費率の他に、為替手数料(1ドル0.25円)や売買手数料(0.45%)がかかります。

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投資アプローチ別に見る米国ETFの有名どころ

なおたろう
なおたろう
さらにETFについて補足だけど、米国ETFは、米国株式全体の指標への連動を目標にしているETFや、高配当銘柄群の指標への連動を目標にしているETFなど、様々な投資アプローチがあるんだ。

ETFは、その投資アプローチによって様々な種類が存在します。

米国株式全体と連動するETFや、米国株式の中でも高配当株やグロース株に特化したETFもあります。

投資対象の国の観点でも、米国だけでなく、日本の市場を対象にしたETFもありますし、先進国や新興国など同じ傾向の国を集めたETFもあります。

投資対象の商品においても、株式だけでなく、債券や商品の価格に連動するETFもあります。

ここでは、投資対象が米国株式で、経費率が超低コストな有名なETFを分類してみました。

スタイル ティッカー 銘柄名
市場全体投資型 VOO バンガード・S&P 500 ETF
VTI バンガード・トータル・ストック・マーケットETF
高配当型 VYM バンガード・米国高配当株式ETF
HDV iシェアーズ コア米国高配当株 ETF
SPYD SPDR ポートフォリオS&P 500 高配当株式ETF
増配型 VIG バンガード・米国増配株式ETF
すぱ郎
すぱ郎
増配型?
なおたろう
なおたろう
この増配型は、高配当株投資をするときに選択肢に入れがちなんだけど、注意が必要なんだ。

市場全体投資型は、米国の主要業種を代表するS&P500に組み込まれた500社であったり、グロース株なども含んだ米国市場全体を指標にしていて、将来的な資産の増大を期待して運用します。

高配当型は、名前の通り高配当銘柄で構成されています。

そして最後の増配型は、高配当型と混同しがちなのですが全く違い、前年よりも配当が増えている実績のある企業で構成されるETFです。

VIGは、10年以上連続増配の実績をもつ米国企業で構成されています。

ここで注意が必要なのが、高配当目的で増配型のVIGに投資しないことです。

配当利回りが3%を超える銘柄は、高配当と言われますが、VIGは決して高配当ではありません。

前年よりも増配しているというだけで、配当利回りが高いわけではなく1.5%程度です。

そのため、高配当目的で投資をするのであれば、やはりVYM、HDV、SPYDが投資対象になるでしょう。

 

米国ETF購入の注意点

最後米国ETF投資をする際の注意点です。

HDVやSPYDに投資をする時の注意点は2つです。

米国ETF購入の注意点
  • つみたてNISA対象外
  • コストが掛かる

米国ETFは、楽天VTIなどの投資信託と違い、つみたてNISAの投資枠が利用できません。

一般NISAであれば使えるのですが、長期の積み立てをするのであれば一般NISAは5年で終わってしまうので、向いていません。

高配当株投資は、配当利回りが高いタイミングで購入すべきなので、基本的には特定口座で購入することになります。

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さらに忘れてはいけないのが、米国ETF投資は意外とコストが掛かるという点です。

投資信託でいうところの信託報酬に当たる経費率だけ見ると非常に低コストなのですが、為替手数料や売買手数料も掛かります。

売買手数料は、1回の取引で約定価格の0.45%なのですが、上限があるためならまとまった金額で取引すればコストを抑えることができます。

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高配当ETF投資なら楽天証券がおすすめ

ゆり
ゆり
配当金目的の投資ならHDVとSPYDの組み合わせで決まりね!
なおたろう
なおたろう
HDVとSPYDの組み合わせなら、投資初心者でも大きく間違うことは無いと思うよ。あとは取引する証券会社を間違わないことだね。

米国ETFは、様々な証券会社で取り扱われていますが、証券会社によって売買手数料が変わってきます。

なおたろう
なおたろう
実は最低取引手数料が0ドルで、手数料が他より安いのは、楽天証券、SBI証券、マネックス証券の3社だけなんだ。

長期投資にとって手数料は少しでも安くしたいところ。

1%の違いでも20年や30年も経てば、リターンの差は非常に大きくなります。

そのため、手数料の安い楽天証券、SBI証券、マネックス証券であれば間違いありません。

その中でも、日々の生活で貯まったポイントを使って投資ができる楽天証券が特におすすめです。

HDVとSPYDを組み合わせた高配当投資は、最低取引手数料が0ドルでポイントを使って投資もできる楽天証券で!

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