日本の投資信託である楽天VTIと米国ETFである本家VTI。
どちらを買うのが手数料的にお得なのか。
結論は、楽天VTIの方がお得です。
長期資産運用を考えている人にとって有力な選択肢となるVTI。
この記事では、そのVTIを買って運用している楽天VTIの方がVTIを直接買うよりお得な理由を手数料を比較しながら見ていきます。
楽天VTIとは
楽天VTIは、バンガード社のVTIという商品の買い付けを行う投資信託です。正式名称は、楽天・全米株式・インデックス・ファンドです。
楽天VTIの仕組みを詳しく解説すると少し複雑になってしまうのですが、図の通り楽天VTIは楽天・全米株式・インデックス・マザーファンドという親ファンドを通して、米国ETFのVTI(バンガード・トータル・ストック・マーケットETF)に投資しています。
VTIは、米国のバンガード社が運用するETFで、CRSP USトータル・マーケット・インデックスという米国の株式市場に上場する大型・中型・小型株式、約4,000銘柄から構成される時価総額加重平均型の株価指数への連動を目指しています。
VTIについては、こちらの記事に詳しくまとめているので参考にしてください。
楽天VTIに関する情報を整理すると、下表の通りです。
商品名 | 楽天・全米株式・インデックス・ファンド(楽天VTI) |
商品の種類 | 投資信託 |
連動指数 | CRSP USトータル・マーケット・インデックス |
信託報酬 | 0.1596%(バンガード社の経費率を含む) |
運用会社 | 楽天投信投資顧問 |
販売会社 | 楽天証券、SBI証券など |
つみたてNISA | 対象 |
楽天VTIは、米国市場全体に投資する投資信託で、信託報酬(手数料)が非常に安いことが分かります。
楽天VTIのパフォーマンス
楽天VTIは、米国ETFのVTIに投資することでCRSP USトータル・マーケット・インデックスに連動したパフォーマンスを目指しています。
バンガード社が運用するVTIは、設定来7.25%という年間リターンを誇っており、非常に高パフォーマンスです。
実際CRSP USトータル・マーケット・インデックスに連動できているかという視点でも非常に好成績です。
こちらの表はファンドの騰落率を
楽天VTI | CRSP USトータル・マーケット・インデックス | |
1ヶ月 | +4.0% | +4.0% |
3ヶ月 | +0.4% | +0.4% |
6ヶ月 | +12.5% | 12.7% |
1年 | +6.0% | 6.4% |
設定来 | +16.7% | 18.2% |
VTIは運用されてから20年近く経過しているのですが、楽天VTIは2017年9月運用開始と歴史が浅く、長期間の比較はできませんが、しっかりとベンチマークしているインデックスに連動できていることが分かります。
この高パフォーマンスかつ超低コストのため、楽天証券の投資信託ランキングを見てみても、全ランキングで1位になっています。
楽天VTIと本家VTIの買い付け時の手数料を比較
投資信託の楽天VTIと米国ETFのVTIでは、どちらを買うのが良いのでしょうか。
実際は好みで選んでも良いというほど違いがないのですが、手数料の観点から比較してみます。
楽天VTI | VTI | |
商品分類 | 投資信託 | 米国ETF |
為替手数料 | – | 1ドルにつき0.25円 |
売買手数料 | 0.0% | 0.45% |
信託報酬 | 0,1296% | 0.0% |
バンガード社経費率 | 0.03% | 0.03% |
確かに信託報酬だけ見ると楽天VTIは本家VTIに比べて不利ですが、売買手数料がかかっておらず円でそのまま変えてしまうため、総合すると楽天VTIの方がコストがかからないのです。
売却時のことを考えても、売買手数料と為替手数料がかかる本家ETFよりも楽天VTIの方が良いと言えます。
ただし、これはコスト1%未満の非常に小さい値同士の比較なので、どちらに投資したとしても間違いではないのです。
投資初心者には楽天VTIを強くおすすめする3つの理由
楽天VTIと本家VTI、どちらに投資したとしても間違いではないですが、資産運用の初心者には楽天VTIをおすすめします。
その理由は大きく3つです。
- つみたてNISA口座で買える
- 手数料が安い
- 分配金の再投資を勝手にしてくれる
まず何と言っても楽天VTIがつみたてNISAの対象になっている点です。
本家VTIはETFなので、一般NISAの対象にはなりますが、つみたてNISAの対象にはなりません。
非課税枠を利用してお得に資産運用するためにも楽天VTIに投資すべきです。
また、手数料が安いことは説明した通りですが、分配金の再投資を勝手にしてくれるところも初心者向きです。
VTIは少ないですが分配金(配当)が出ます。
本家VTIの場合は、分配金を再投資するには自分で再投資の操作をする必要がありますが、楽天VTIの場合、運用会社が勝手に再投資してくれるので、放ったらかしで複利の力を発揮させることができるのです。
資産運用の初心者なら、手間の少ない楽天VTIに投資するべきです。
楽天VTIの積み立ては楽天証券で
楽天VTIは、投資初心者が資産を増やす上で最善の選択肢の1つになります。
楽天VTIを買うだけで、米国市場全体に投資することができます。
つみたてNISAの投資枠を利用して買うことで収益に税金がかからなくなり非常にお得です。
楽天VTIを取り扱っている証券会社であればどこでも良いですが、特におすすめは溜まった楽天ポイントで投資ができる楽天証券がおすすめです。
投資初心者が、リスクを分散しながら老後の資産を最大化を目指すなら、手元に現金を残しつつ、つみたてNISAで楽天VTIを買うことで日米に分散投資しましょう。