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この記事では、投資の初心者があまり時間をかけずに高配当株投資をする場合の最適解を説明します。
特にこんな人にとって役に立つ記事になっています。
- 投資初心者で銘柄選びに時間をかけたくない
- 将来の資産を大きくするのではなく、配当金で生活を楽にしたい
- ある程度の利回りでしっかりと分散投資したい
結論をズバリ言うと、投資の初心者があまり時間をかけずに分散投資をしながら配当金で生活を楽にするには、米国高配当ETFのHDVとSPYDの2銘柄を組み合わせて買うことをおすすめします。
- 米国高配当ETFとは何なのか?
- HDVとSPYDの特徴は?
- なぜHDVとSPYDの2銘柄を組み合わせると良いのか?
といったことを順番に詳しく解説していきます。
目次
米国高配当ETFとは
米国高配当ETFとは、配当金を多く出す米国企業の株を組み合わせたETFのことです。
ETFは、単一企業の株ではなく、複数企業の株の詰め合わせのようなものです。
一口にETFといってもたくさんの銘柄があり、それぞれのETFが独自の運用目的を持って企業の株を構成しています。
成長性のある企業の株を組み合わせたETFは、必然的に成長性のあるETFとなりますし、たくさん配当を出す企業の株を組み合わせたETFは、必然的にそのETF自体が高配当になるのです。
HDV(iシェアーズ・コア 米国高配当株ETF)の特徴
HDVは、iシェアーズコア 米国高配当株ETFという商品です。
ブラック・ロックという会社が運用しています。
HDVは、財務状態が健全であり、配当金をしっかりと支払っている企業の株式75銘柄で構成されています。
HDVの構成銘柄の特徴として、「エネルギー」、「生活必需品」、「ヘルスケア」のセクターの割合が多いことが挙げられます。
「組入上位10銘柄を見てみても、「エネルギー」、「生活必需品」、「ヘルスケア」の企業が大半を占めていることが分かります。
No. | ティッカー | 銘柄名 | セクター | 保有比率 |
1 | XOM | EXXON MOBIL CORP | エネルギー | 9.57% |
2 | VZ | VERIZON COMMUNICATIONS INC | 通信 | 7.04% |
3 | JNJ | JOHNSON & JOHNSON | ヘルスケア | 6.27% |
4 | CVX | CHEVRON CORP | エネルギー | 6.26% |
5 | PG | PROCTER & GAMBLE | 生活必需品 | 5.64% |
6 | WFC | WELLS FARGO | 金融 | 5.48% |
7 | PEE | PFIZER INC | ヘルスケア | 4.77% |
8 | PM | PHILIP MORRIS INTERNATIONAL INC | 生活必需品 | 4.74% |
9 | KO | COCA-COLA | 生活必需品 | 4.55% |
10 | MRK | MERCK & CO INC | ヘルスケア | 3.91% |
組入上位の銘柄を見てみると分かりますが、どの企業も有名な老舗企業です。
成熟しきった企業は、利益を自社に投資するよりも株主に配当として分配するため、高配当になっていくのです。
そういった企業を集めているので、高配当が期待できますが、株価としての成長は、VTIなどグロース株などを含んでいるETFよりも劣ります。
配当金を目的とした高配当株投資の場合、投資対象銘柄の分配金(配当金)が下がっていかない(減配しない)ことが非常に大切です。
HDVの分配金の推移を見てみます。
こグラフの通りHDVは分配金がほとんど下がっておらず、増配傾向にあるため高配当銘柄として非常に優秀なのです。
SPYD(SPDR®︎ポートフォリオ S&P500 高配当株式ETF)の特徴
SPYDは、SPDR®︎ポートフォリオ S&P500 高配当株式ETFという商品です。
ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズという会社が運用しています。
SPDYは、S&P500指数の採用銘柄のうち高配当利回り上位80銘柄のパフォーマンスに連動することを目標としています。
SPYDの構成銘柄の特徴として、「不動産」、「一般消費財・サービス」、「公共事業」、「エネルギー」のセクターの割合が多いことが挙げられます。
次にHDVと同じように、組入上位10銘柄を見てみます。
No. | ティッカー | 銘柄名 | セクター | 保有比率 |
1 | COTY | COTY INC. CLASS A | 生活必需品 | 2.24% |
2 | QCOM | QUALCOMM INCORPORATED | 情報技術 | 1.76% |
3 | XRX | XEROX CORPORATION | 情報技術 | 1.74% |
4 | TGT | TARGET CORPORATION | エネルギー | 1.44% |
5 | EIG | EDISON INTERNATIONAL | 公益事業 | 1.44% |
6 | GIS | GENERAL MILLS INC. | 生活必需品 | 1.42% |
7 | KMI | KINDER MORGAN INC CLASS P | エネルギー | 1.40% |
8 | F | FORD MOTOR COMPANY | 一般消費財 | 1.40% |
9 | ETN | EATON CORP. PLC | 資本財 | 1.39% |
10 | WDC | WESTERN DIGITAL CORPORATION | 情報技術 | 1.39% |
組入上位の銘柄を見てみると、HDVとは違って個々の企業に均等であることが分かります。
SPYDも同様に分配金の推移を見てみます。
SPYDは、緩やかに上昇していて減配傾向ではないことがわかります。
HDVとSPYDを組み合わせたセクター別構成比率
HDVとSPYDに投資した場合、セクター別構成比率はこのようになります。
通常、綺麗に分散されたポートフォリオを組むには、個別の銘柄を買い集める必要がありますが、HDVとSPYDを組み合わせるだけでバランスの取れたポートフォリオになるのです。
そして、HDV、SPYDどちらのETFも配当金は年々増え続けています。
VYMも含めて年単位で配当金の推移を調べてみました。
SPYDは、運用開始されたのが2015年と新しかったり、HDVもSPYDも暴落を経験していないという側面はありますが、どちらも増配傾向にあるため今後の配当収入も期待できます。
そのため、投資初心者が銘柄選びに時間を掛けず、配当金目的でしっかりと分散された投資をするなら、HDVとSPYDのETFを組み合わせて買うことが最適解となるのです。
投資初心者でもHDVとSPYDを組み合わせて購入するだけで、高配当投資で80点は取れる!
米国ETFには圧倒的低コストな銘柄がある
ETFといっても数千種類もあるので、全ての銘柄を把握するのは難しいですが、運用の仕方として、大きくアクティブ型とインデックス型に分かれます。
これは投資信託と同様で、積極的に高パフォーマンスを目指すアクティブ型と、市場のベンチマーク(指標)の動きへの連動を目指すインデックス型の2種類です。
投資信託の場合、一般的にアクティブ型の方が手数料である信託報酬が高く、インデックス型の方が信託報酬が低いのです。
長期投資の場合、長い期間い渡って銘柄を保有することになるので、手数料の違いで最終的なリターンが圧倒的な差になることがあるため、インデックス型の方が実は高パフォーマンスということが言われています。
ETFでも同様で、アクティブ型とインデックス型があり、インデックス型の方が基本的に低コストです。
ETFの場合、投資信託の信託報酬にあたる経費のことを経費率と言いますが、もっとも低コストな銘柄だと経費率が0.03%といったものも存在します。
インデックス型投資信託のうち低コストで人気な銘柄でも信託報酬は0.1%程度はかかってしまいますので、経費率0.03%という数字がいかに低コストかということとが分かっていただけると思います。
高配当ETF3銘柄の経費率を見てみましょう。
VYM | HDV | SPYD | |
経費率 | 0.06% | 0.08% | 0.07% |
この通り、0.03%まではいきませんが、どのETFも非常に低コストなのです。
米国ETFは、経費率の他に、為替手数料(1ドル0.25円)や売買手数料(0.45%)がかかります。
投資アプローチ別に見る米国ETFの有名どころ
ETFは、その投資アプローチによって様々な種類が存在します。
米国株式全体と連動するETFや、米国株式の中でも高配当株やグロース株に特化したETFもあります。
投資対象の国の観点でも、米国だけでなく、日本の市場を対象にしたETFもありますし、先進国や新興国など同じ傾向の国を集めたETFもあります。
投資対象の商品においても、株式だけでなく、債券や商品の価格に連動するETFもあります。
ここでは、投資対象が米国株式で、経費率が超低コストな有名なETFを分類してみました。
スタイル | ティッカー | 銘柄名 |
市場全体投資型 | VOO | バンガード・S&P 500 ETF |
VTI | バンガード・トータル・ストック・マーケットETF | |
高配当型 | VYM | バンガード・米国高配当株式ETF |
HDV | iシェアーズ コア米国高配当株 ETF | |
SPYD | SPDR ポートフォリオS&P 500 高配当株式ETF | |
増配型 | VIG | バンガード・米国増配株式ETF |
市場全体投資型は、米国の主要業種を代表するS&P500に組み込まれた500社であったり、グロース株なども含んだ米国市場全体を指標にしていて、将来的な資産の増大を期待して運用します。
高配当型は、名前の通り高配当銘柄で構成されています。
そして最後の増配型は、高配当型と混同しがちなのですが全く違い、前年よりも配当が増えている実績のある企業で構成されるETFです。
VIGは、10年以上連続増配の実績をもつ米国企業で構成されています。
ここで注意が必要なのが、高配当目的で増配型のVIGに投資しないことです。
配当利回りが3%を超える銘柄は、高配当と言われますが、VIGは決して高配当ではありません。
前年よりも増配しているというだけで、配当利回りが高いわけではなく1.5%程度です。
そのため、高配当目的で投資をするのであれば、やはりVYM、HDV、SPYDが投資対象になるでしょう。
米国ETF購入の注意点
最後米国ETF投資をする際の注意点です。
HDVやSPYDに投資をする時の注意点は2つです。
- つみたてNISA対象外
- コストが掛かる
米国ETFは、楽天VTIなどの投資信託と違い、つみたてNISAの投資枠が利用できません。
一般NISAであれば使えるのですが、長期の積み立てをするのであれば一般NISAは5年で終わってしまうので、向いていません。
高配当株投資は、配当利回りが高いタイミングで購入すべきなので、基本的には特定口座で購入することになります。
さらに忘れてはいけないのが、米国ETF投資は意外とコストが掛かるという点です。
投資信託でいうところの信託報酬に当たる経費率だけ見ると非常に低コストなのですが、為替手数料や売買手数料も掛かります。
売買手数料は、1回の取引で約定価格の0.45%なのですが、上限があるためならまとまった金額で取引すればコストを抑えることができます。
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米国ETFは、様々な証券会社で取り扱われていますが、証券会社によって売買手数料が変わってきます。
長期投資にとって手数料は少しでも安くしたいところ。
1%の違いでも20年や30年も経てば、リターンの差は非常に大きくなります。
そのため、手数料の安い楽天証券、SBI証券、マネックス証券であれば間違いありません。
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