老後資金2000万円を効率的に築いていくためには、資産運用をするべきです。
サラリーマンがただ働いて給料の一部を毎月貯金しているだけだと、どうしても目標達成が遅くなってしまいます。
この記事では、3つのNISAを比較しながら説明します。
あなたが活用すべきNISAが分かるようになりますよ。
目次
NISAとは
NISAは2014年から始まった、非課税の証券口座のことです。
通常、株や投資信託を売買して利益が出ると、利益に対して20%の税金がかかります。NISAを活用すれば、20%の課税をされることなく、利益を全て受け取れるのです。
金融庁のホームページには下のように紹介されています。
NISAとは?
通常、株式や投資信託などの金融商品に投資をした場合、これらを売却して得た利益や受け取った配当に対して約20%の税金がかかります。
NISAは、「NISA口座(非課税口座)」内で、毎年一定金額の範囲内で購入したこれらの金融商品から得られる利益が非課税になる、つまり、税金がかからなくなる制度です。
出典:金融庁HP
証券口座の種類
株や投資信託を売買するためには、証券会社に口座を開設する必要がありますが、証券会社の口座は3種類あるのです。
一般口座 | 特定口座 | NISA口座 | |
投資上限 | なし | なし | 年間40〜120万円 |
税率 | 20.315% | 20.315% | 0.000%(非課税) |
年間取引報告書 | 交付なし | 交付あり | 交付なし |
納税方法 | 確定申告 | 確定申告 / 源泉徴収 | – |
複数金融機関での 口座開設 |
可能 | 可能 | 不可能(1人1口座) |
運用期間の制限 | なし | なし | あり |
運用商品の制限 | なし | なし | あり |
損益通算 | 可能 | 可能 | 不可能 |
一般口座と特定口座は、確定申告を自分でやるか証券会社に代行してもらえるかの違いがあるだけで、他に差はありません。
では、項目ごとにNISA口座の特徴を見ていきましょう。
投資上限
株や投資信託を取引できる上限額のことです。一般口座や特定口座は資金がある限りいくらでも取引することができますが、NISA口座の場合、年間で売買できる上限額が決まっています。
税率
通常の口座で取引して利益が出た場合は20.315%の税率で課税されますが、NISA口座で取引して利益が出ても課税されません。これがNISAの最大のメリットです。
年間取引報告書/納税方法
年間取引報告書は証券会社から発行され、その年の運用成績や損益額が表示されています。確定申告をする際、年間取引報告書があれば簡単に済ませることができます。NISA口座の場合、非課税のため年間取引報告書は交付されません。
複数金融機関での口座開設
通常、複数の証券会社で自由に口座を開設することができますが、NISA口座はどこか1つの証券会社でしか口座を持つことができません。(1人1口座)
運用期間の制限
一般口座や特定口座で株や投資信託を購入した場合、いつまで持ち続けようが、いつ売ろうが自由ですが、NISA口座は保有できる期間が決まっています。
運用商品の制限
一般口座や特定口座は、証券会社で取り扱っているものであれば何でも取引できますが、NISA口座は取引できる商品が制限されています。
損益通算
複数口座で株や投資信託を運用していて、一方の口座で利益を出して、もう一方の口座で損失が発生した場合、2つの口座で発生した利益と損失を合算(損益通算)して利益を下げることで課税額を減らすことができますが、NISA口座の場合これができません。
通常の証券口座とNISA口座の違いについて説明したところで、次にNISAの種類について見ていきましょう。
NISAの種類
一口にNISAといっても、つみたてNISA、一般NISA、ジュニアNISAの3種類があります。
つみたてNISA | (一般)NISA | ジュニアNISA | |
資格 | 日本在住で20歳以上 | 日本在住で20歳以上 | 日本在住で19歳以下 |
投資上限 | 40万円/年 | 120万円/年* | 80万円/年 |
投資可能期間 | 2018年~2037年 | 2014年〜2023年 | 2016年~2023年 |
非課税期間 | 最長20年 | 最長5年 | 最長5年 |
最大運用額 | 800万円 | 600万円 | 400万円 |
運用商品 | 金融庁が指定した投資信託・ETF | 株・投資信託・ETF・REIT | 株・投資信託・ETF・REIT |
*2015年以前は100万円/年
つみたてNISA
つみたてNISAは2018年から始まった、毎年40万円ずつ20年間非課税で投資することができる制度です
毎年40万円の買付可能枠が与えられて、その枠内で投資信託を購入していきます。
購入できる商品は投資信託のみで、その中でも金融庁が指定した163本のみとなっています。(2019年7月時点)
なお、毎年40万円の買付可能枠は、その年に利用しなかった場合、翌年以降に持ち越しはできません。
NISAの非課税メリットを最大限に受けるためにも、毎年40万円の買付可能枠はきっちり使い切るようにしましょう。
一般NISA
一般NISAは、つみたてNISAよりも古く2014年から始まった制度です。
2014年から2023年までの10年間の間、毎年120万円の買付可能枠が付与されます。(2015年以前は100万円/年)
毎年120万円分の株や投資信託を購入できるのですが、非課税で運用できる期間が5年と決まっています。
なお、一般NISAも運用商品に制限はありますが、つみたてNISAと違って株・投資信託・ETF・REITなど様々な商品を運用することができます。
ジュニアNISA
ジュニアNISAは、2016年から始まった子供のための制度です。
大人は口座を持つことができず、親が子供に対して口座開設して運用します。
基本的な仕組みは一般NISAと同じなのですが、ジュニアNISAの場合、買った商品を売って収益を得たとしても子供が18歳になるまで口座から引き出すことができません。
たとえば0歳の子供に対してジュニアNISAを開設して投資を始めても、18年間お金を引き出すことができないので資金効率の観点では決して良いとは言えません。
子供の教育資金のためといって始める親御さんもいますが、教育資金は必ず必要になるお金です。
元本割れする可能性のある資産運用をすべきではないでしょう。
子供の投資教育のためという意見もありますが、何度も取引できるわけではないので投資教育になるかというと疑問を抱きます。
ジュニアNISAについては、誰にとってもあまり気にしなくてよい制度と言えるでしょう。
NISA制度の背景
老後資金2000万円貯めるためのおすすめのNISAはこれ
つみたてNISAは、毎年の買付可能枠は40万円と少ないですが、20年間の長期に渡ってトータル800万円の買付が可能です。
長期間での安定運用を目指すのであれば、つみたてNISAを選ぶべきです。
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目的に合った選択をしよう
長期投資ならつみたてNISA、短期投資なら一般NISAが向いていると言えます。
なぜ長期投資なのか、なぜ短期投資なのか、何のために投資をするのか、あなたの投資目的を明確にして、最適なNISA口座を選びましょう。
どちらのNISA口座で運用するとしても、投資初心者におすすめの楽天証券で開設することができますよ。
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